写真1 富士通が開発した店舗など向けのワンセグ送信機「スポットキャスト」
写真1 富士通が開発した店舗など向けのワンセグ送信機「スポットキャスト」
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写真2 スポットキャストを使ったコンテンツ配信例
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 富士通は3月5日,ワンセグ受信端末向けに微弱電波を使って独自コンテンツを配信できるシステム「スポットキャスト」を開発したと発表した。レストランなど店舗にワンセグ向け送信機を設置し,店舗独自のワンセグ放送コンテンツを付近に放送できる(写真1)。2007年夏ころの製品化を目指しており,価格は「ハード単体で数十万円の安い方にしたい」(富士通)という。

 放送波の到達範囲は電波法で定める免許申請を不要にするために,「半径約2メートルから3メートルという狭い範囲にとどめた」(富士通)。送信チャンネルは,UHF帯の13チャンネルから52チャンネルを選べる。「その地域のテレビ局が使っていないチャンネルを設定して利用する形になる」(富士通)。送信するコンテンツは,コンテンツを保存したUSBメモリーを本体に装着することで配信可能。ユーザーがスポットキャスト経由のワンセグ・コンテンツを視聴する場合は,ワンセグ端末を使ってあらためてチャンネルをスキャンする必要がある。

 発表会ではレストランにおける利用を想定したデモを実施。レストランのプロモーション動画をワンセグの放送波で送信し,データ放送部分を活用してクーポン券や地図などを配信する様子を披露した(写真2)。