「アカデミー賞」の評判検索結果
「アカデミー賞」の評判検索結果
[画像のクリックで拡大表示]
注目度の推移とよく出てくるキーワードから、旬の話題が分かる
注目度の推移とよく出てくるキーワードから、旬の話題が分かる
[画像のクリックで拡大表示]
サービスについて説明する七里康敏プロデューサー
サービスについて説明する七里康敏プロデューサー
[画像のクリックで拡大表示]

 ヤフーは2007年2月28日、「Yahoo! Japan」のブログ検索機能に、「評判情報検索」や「まとめ検索」など6種類の新機能を追加した。ある話題に関する世の中の評判を提示したり、検索結果としてヒットしたブログをテーマによって自動分類したりする。ブログでいつ、何が話題になったのかを手軽に把握できる。「いずれもヤフーが自社開発した技術」(ヤフー 検索事業部 企画部の七里康敏プロデューサー)で実現しており、米ヤフーなどからの技術提供は受けていないという。

 評判情報検索は、ブログの記事中から評判や評価を示す言葉を抽出し、それが肯定的なものか否定的なものかを解析する機能。解析結果を円グラフで表示するとともに、ブログ中で一緒に使われている言葉も提示する。例えば「しょこたん」といえば「中川翔子」「ブログ」などが表示される。内部的には、評価の対象となる語、属性を示す語、評価そのものを表す語、という3つの言葉の連なりから、評判を判断しているという。同じ言葉でも、何に対する評価かによって意味合いが異なるためだ。例えば「携帯電話の充電時間が短い」ならば「短い」は肯定的な意味を持つが、「バッテリーの持続時間が短い」だと否定的な意味になる。こうした意味の違いを区別するため、現時点ではすべての語に対応しているわけではなく、数十万語だという。

 まとめ検索は、内容の類似度によって検索結果を自動分類する機能。検索結果の上位100件を対象に、クラスタリングと呼ばれる技術を用いて分類する。あるキーワードを含むブログが、どんな内容を含んでいるかを手軽に把握するのに向く。検索が実行されるたびに分類処理を行うが、体感的にはほぼ一瞬で結果が表示される。

 3つめは、キーワードの注目度を時系列でグラフ表示する機能。機能自体は従来からあったが、今回の新機能では、5つまでのキーワードのグラフを並べて表示できるようになった。

 4つめは、注目度グラフで任意の日付を指定することで、その期間に頻出する言葉を見られる「よく出てくるキーワード」機能。例えば「七夕」というキーワードの注目度を見ると、7月7日だけでなく8月7日にもたくさん登場していることが分かる。理由を調べるために「よく出てくるキーワード」を調べると「旧暦」という単語が見つかる、といった具合だ。

 5つめは「似たものワード」。検索したキーワードと同じ文脈や並列の位置づけで使われている語を表示する。「Wii」なら「ニンテンドーDS」や「PS3」、「デジカメ」なら「パソコン」や「プリンター」などが似たものワードになる。

 最後は、ユーザーからの要望が多かったという検索履歴の保存機能。検索したキーワード(最大10件)や、クリックしたブログ(最大5件)などを検索履歴として表示する。履歴はユーザーのパソコンに保存するため、Yahoo! JapanのIDがなくても利用できる。

 いずれも現在はブログ検索を対象にしているが、一般のインターネット検索にも適用できそうな技術も多い。「ブログ検索は、実験的なサービスを試せる場所。ある意味でラボのような場」(七里氏)といい、将来的にはインターネット検索へと応用する可能性もあるという。