米Parallelsは米国時間2月27日,仮想化ソフトウエア「Parallels Desktop for Mac」の最新版を発表した。同製品は,米Intel製プロセサを搭載したMacintosh(Intel Mac)でMac OS XとWindowsやLinuxの同時使用を可能とするもの。新版では,移行ツールやWindows Vistaのサポートなどを追加した。

 新版は,WindowsアプリケーションをMac上でネイティブ・アプリケーションのように動作させる機能「Coherence」を提供する。Coherenceモードに切り替えると,Windowsデスクトップが消えてOutlookやInternet ExplorerといったWindowsアプリケーションが残り,MacデスクトップとMacアプリケーション・ドックから操作できるようになる。

 新しい移行ツール「Transporter」により,Windowsを再インストールする必要なく,既存のパソコンの設定,アプリケーション,ファイル,プロフィールなどを,Mac上のParallels仮想マシンに移動できる。Transporterは,米VMwareの仮想化ソフトウエア「VMware Workstation」とMicrosoftの「Virtual PC」のイメージをParallelsに対応するイメージに変換する機能も提供する。同機能により,PowerPC搭載のMacでVirtual PCを使用しているユーザーは,既存の情報やアプリケーションをそのままIntel Mac上の仮想マシンに移動できる。

 その他にも,新版では,USB 2.0のプラグ&プレイ,仮想CD/DVDドライブによるCD/DVDの書き込み,Boot Campパーティションのサポートを追加。WindowsとOS X間でのドラッグ&ドロップが可能になり,ファイルを共有しやすくなった。Windows Vistaが動作する新しい仮想マシンを作成できるほか,Windows XPからVistaへのアップグレードもサポートする。

 Desktop for Macの価格は79.99ドル。同社Webサイトに登録すれば,15日間無料で試用できるアクティベーション・キーを取得できる。既存のDesktop for Macユーザーは,無償で新版にアップグレードできる。

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