音声圧縮技術の特許を巡る米MicrosoftとフランスAlcatel-Lucentの訴訟で,カリフォルニア州サンディエゴの連邦地方裁判所は,Alcatel-Lucentに有利な判決を下した。これを受け,Microsoftは米国時間2月22日に声明を発表した。「今回の評決は法律や事実による裏付けがまったくなされていない」(Microsoft)。

 米メディア各社(internetnews.comなど)の報道によると,同連邦地裁はMicrosoftに賠償金15億2000万ドルの支払いを命じたという。

 この訴訟は,2003年に米Lucent Technologiesが米Dellと米Gatewayを訴えたことに端を発する。Lucentは,2社の製品で採用しているWindows OSに,同社の特許に触れる技術が使われていると主張した。Microsoftは顧客であるDellおよびGatewayを救援しようと,Lucentを相手取り提訴。これを受けLucentがMicrosoftを反訴し,Lucent(現Alcatel-Lucent)とMicrosoft間の係争に発展した(米InfoWorld)。

 「当社はMP3技術のライセンス供与を行っているドイツのFraunhoferから,適切にライセンスを取得したと確信している。当社がFraunhoferに支払った1600万ドルという金額を考えると,評決の賠償額はあまりに法外だ」(Microsoftコーポレート・バイス・プレジデント兼法務顧問代理のTom Burt氏)。

 なおMicrosoftは控訴する可能性があることを示している。

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