米Intelは米国時間2月20日,医療向けの新しいモバイル・プラットフォーム「MCA(Mobile Clinical Assistant)」を発表した。MCAは,Intelが初めて医療分野に特化して開発したプラットフォーム。医師が患者に関する幅広い情報にリアルタイムでアクセスできるようにすることを目的としている。米Motion Computingの「Motion C5」がMCAプラットフォームに基づく初の医療用モバイル端末となる。

 軽量で落下の衝撃にも強いMotion C5は,防水性があり,簡単に消毒できる。ワイヤレス接続で患者の最新の情報にアクセスしたり,患者の状態を即座に記録できるため,スタッフの管理タスクを軽減しながら,作業の流れを改善できるという。Motion C5は,デジカメやBluetooth機能などを搭載するとともに,患者や検査サンプルを認証するためのバーコードおよびRFIDリーダー,医師や看護師を認証するための指紋読み取り機能などを備える。

 同製品の開発にあたり,IntelとMotion Computingは,電子カルテ(EMR)や医療関連のソフトウエア企業と協力したほか,世界各国の病院で予備実験を実施した。同社によれば,Motion C5は,予備実験に参加した臨床医師や看護師から高い支持を得ているという。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,Motion C5の重さは約1.36キロで,Intelの無線対応ノート・パソコン向けプラットフォーム「Centrino」と「Core Solo」プロセサを採用している。OSはMicrosoftのWindows VistaまたはXPを搭載するという。

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