米Hewlett-Packard(HP)は米国時間2月20日に,2007会計年度第1四半期(2006年11月~2007年1月期)の決算を発表した。売上高は251億ドルで,前年同期の227億ドルから11%増加した。会計原則(GAAP)ベースの純利益は15億ドルで,前年同期の12億ドルから26%の増益。同条件の希薄化後の1株当たり利益は0.55ドルで,前年同期の0.42ドルから31%成長した。

■2007年会計年度第1四半期の業績(前年同期との比較)
                            2007年会計年度  2006年会計年度  前年同期比
                              第1四半期       第1四半期
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売上高                        251億ドル       227億ドル          11%
GAAPベースの営業利益率            7.3%           6.6%   0.7ポイント
GAAPベースの純利益             15億ドル        12億ドル          26%
GAAPベースの希薄化後のEPS      0.55ドル        0.42ドル          31%
非GAAPベースの営業利益率          8.6%           7.5%   1.1ポイント
非GAAPベースの純利益           18億ドル        14億ドル          31%
非GAAPベースの希薄化後のEPS    0.65ドル        0.48ドル          35%

 営業利益は,GAAPベースで18億ドル,非GAAPベースの場合で22億ドルとなる。

 地域別にみると,米大陸の売上高は前年同期比6%増の104億ドル,EMEA(欧州,中東,アフリカ)が同14%増の107億ドル,アジア太平洋地域が同15%増の40億ドルだった。

 事業別にみると,個人向けシステム事業の売上高は87億ドルで前年同期比17%増,出荷台数は同19%増加した。ノート・パソコンの売上高が前年同期から40%成長したのに対し,デスクトップの売上高は1%減少した。

 画像処理およびプリンティング事業の売上高は前年同期比7%増の70億ドル,プリンタの出荷台数は同18%増加した。消費者向けハードウエアの伸びが目覚ましく,オールインワン型製品の出荷台数が前年同期比27%増,写真プリンタが同49%増,カラー・レーザー・プリンタが同35%増だったほか,多機能プリンタが80%の急成長を遂げた。

 企業向けストレージおよびサーバー事業の売上高は前年同期比5%増の45億ドル。Industry Standard Servers部門の収入が前年同期と比べ10%増加し,Blade部門は同45%増となった。

 サービス事業の売上高は前年同期比5%増の39億ドルで,技術サービスの収入が同1%増,コンサルティングおよびインテグレーション・サービスが同10%増,アウトソーシング・サービスが同11%増だった。

 ソフトウエア事業の売上高は5億5000万ドルで,前年同期比81%急増した。同社は,「米Mercury Interactiveの買収が奏功した」と説明する。「HP OpenCall」の収入が前年同期比6%減少したものの,「HP OpenView」の収入は同14%増加した。

 なお,HPは今後の見通しについても明らかにした。2007会計年度第2四半期の売上高は約245億ドル,GAAPベースの希薄化後の1株当たり利益は0.57~0.58ドルの範囲と予測する。また,2007年会計年度通期の売上高は980~990億ドルの範囲,GAAPベースの希薄化後の1株当たり利益は2.35~2.40ドルの範囲とみる。

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