NTT東日本とNTT西日本は2月20日,ユーザーになりすました第三者が電話転送サービス「ボイスワープ」を申し込んでいるケースが発生していたとして,注意を呼びかけた。

 NTT東日本では今年1月以降,NTT西日本では2月以降に,電話でサービス注文や問い合わせを受け付ける「116」番に,ユーザーになりすました第三者からのボイスワープの申し込みがあった。件数はNTT東日本が25件,NTT西日本が3件。これらは当該ユーザーからの申告により発覚した。これらの件数のうちNTT東日本の2件,NTT西日本の1件は,ボイスワープ開通後に,被害にあったユーザーに対して第三者がNTT東日本/西日本を名乗って電話をかけ,故障修理の名目で第三者が指定した転送先番号を登録させていたという。

 NTT東日本とNTT西日本ともに,このような事象は確認された範囲で過去にないとする。当該ユーザーにとっては,申し込んだ覚えがないサービスの料金を取られるという実害が出る。また「ユーザーが関知しないところに通話が転送され,会話が成立してしまうという事態が起こる恐れがある」(NTT西日本)。

 そのため両社は,ボイスワープなどの転送サービスを申し込んでいるユーザーに対し「請求書に注意喚起を促す文書を同封する」(NTT東日本)などの周知策を採るとともに,付加サービスの注文を電話で受ける際の本人確認の強化に取り組む。両社ともユーザーに対し,NTTを名乗る不審な電話や注文した覚えがないサービスの利用案内,料金請求が届いた際には問い合わせてほしいと呼びかけている。