米Iridium Satelliteは,米ワシントンDCで現地時間2月19日から開催されている「SATELLITE 2007」において,次世代衛星「Iridium NEXT」の配置に向けた複数年の開発計画を発表する。

 Iridiumは,地球上のあらゆる地点で利用が可能な衛星通信サービスを提供するプロバイダ。NEXTを通じて既存の利用者に引き続き同社のネットワークへのアクセスを提供するとともに,サービスの強化を図る。

 同社は,NEXTのIPベースのアーキテクチャを通じて,高帯域データ・サービス,音声,ショート・メッセージといったサービスの提供を予定している。NEXTは,現行のIridium衛星と相互運用性を持つため,移行段階および移行後も既存のIridiumデバイスでサービスを提供できる。Iridiumは,2007~2008年にかけて,顧客とシステム要件の決定,新技術に関する業界の調査,NEXTアーキテクチャの開発,パートナの選定などを計画している。新しいネットワークの配備に投入する資金は20億ドルを超えるという。

 Iridiumは,現行のサービスの強化にも取り組んでおり,高速サービスの提供なども予定している。また,機能の追加や冗長性を高めるために,米アラスカ州フェアバンクスとノルウェイのスバルバードの新しい地上基地局などのインフラにも投資している。

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