三重県玉城町は14日、4月1日から公金のクレジットカード収納を開始すると発表した。税、国民健康保険料、水道料金など個人で支払うほとんどの公共料金にクレジットカード対応した例は全国でも例がない。利用者は、同町にクレジットカードの番号などを登録することで、決められた納期ごとに自動的に継続的な支払いが可能となる。また、町立病院などの窓口ではクレジット決済もできる。利用できるカードはVISA、MasterCard、ジェーシービー、UFJニコス、ディーシーカードで、法人利用は不可。

 玉城町がクレジットカード収納を導入する主な狙いは、住民サービスの向上と口座振替の不納対策。同町ではこれまで税金など公金の口座振替利用者のうち3~6%が、口座の現金不足で振替不納となっており、納付書の送付や督促などに手間とコストが掛かっていた。口座振替をクレジットカードに切り替えてもらうことで「不納」を減らし、業務効率化を進めたい考えだ。住民・利用者にとっても、カード利用のポイントがたまる、手持ちの現金がなくても支払いができるなどのメリットがある。

 なお、同町がカード各社に支払うクレジット収納の手数料は1%となる見込み。また、システム改修コストはクレジットカードの登録部分のみで約200~300万円程度で済んだという。「もし、システム構築や改修にもっと多額の投資が必要だったらクレジット収納の開始には踏み切らなかっただろう」(同町総務チーム)。

 玉城町でクレジットカード収納に対応する税、公共料金は以下の通り。

(1)クレジットカード払いを登録することで継続的な支払いが可能となるもの

・軽自動車税
・固定資産税
・住民税
・国民健康保険料
・保育料
・水道料金
・下水道使用料
・農業集落排水施設使用料
・町営住宅使用料
・住宅新築資金等償還金

(2)窓口でクレジットカードでの支払いが可能となるもの

・玉城病院の診療費、入院費、診断書等の諸証明の費用
・ケアハイツ玉城(施設、訪問看護・介護)の利用料、諸証明の手数料

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