米Gartnerは米国時間2月14日,企業のIT戦略について調査した結果を発表した。それによると,2007年の世界IT予算は前年から平均3%増加する見通し。2006年は前年比2.7%成長した。

 調査では1400人以上のCIO(最高情報責任者)に2007年のIT予算を尋ねた。その結果,51%が増額の予定。「据え置き」は30%で,「減額」は19%だった。

 2007年に,市場シェア拡大もしくは業務拡張を目指す企業は63%に上り,2006年からほぼ倍増した。市場より速いペースで成長したいと考える企業は3分の2だった。

 また調査から,企業幹部がITに求めていることと,CIOが重要と考えることの間には隔たりがあることが分かったという。例えば,企業幹部が2007年に取り組むべきと考えている上位5項目は「ビジネス・プロセスの改善」「原価構造の管理」「顧客層の拡大と維持」「社員の業務効率の向上」「収益増加」である。一方,CIOは優先課題として,「ITサービスの向上」「ITガバナンスの向上」「業務とITの連携強化」「ITのビジネス価値の明示」「ITにおけるビジネス・スキルの向上」を挙げている。

 Gartnerは,企業の短期的な目標実現に向けてCIOは優先課題を再検討し,1)自動化,統合,標準化といった技術の活用,2)変化への迅速な対応,3)情報の活用,4)革新的なアイデアの商用化に取り組むべき,とアドバイスしている。

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