ベルギーの裁判所は,「米Googleが新聞記事の抜粋を転載するのは,著作権侵害行為に当たる」との判決を下した。GoogleのCommunications and Public Affairs担当欧州ディレクタのRachel Whetstone氏が,同社の公式ブログで米国時間2月13日に明らかにしたもの。

 ベルギー国内でフランス語とドイツ語の出版物の著作権管理を行う団体Copiepresseは,「Google.be」と「Google News」の検索結果に新聞記事の抜粋を表示することは著作権を侵害しているとして,Googleを2006年8月に訴えていた。裁判所は同年8月にCopiepresseに有利な判決を下し,Googleに両サイトからCopiepresseのコンテンツを削除するよう指示。同社は命令に従ったものの,上訴を申請していた。今回の判決で,裁判所は一審の判断を支持する結果となった。

 ただし米メディア(InfoWorld)によると,Googleに対する罰金の減額が行われた。一審の判決では,転載した新聞記事の削除が遅れた場合,1日当たり150万ユーロの罰金が課せられていたが,1日当たり2万5000ユーロに変更された。

 なお,Copiepresseは勝訴したことを受け,米MicrosoftのMSN事業と米Yahoo!に対しても,新聞記事の転載について警告する意向という(同メディアの報道)。

 Googleは,「判決には非常に失望した。Google.beとGoogle Newsは,ユーザーに情報を提供するという,価値ある合法的なサービスだ。再度,上訴する予定」との見解を示した。

[Whetstone氏の投稿記事]