中国のリサーチ会社である易観国際(Analysys International)が行った調査によると、中国の2006年第4四半期の検索ポータルサイトの広告市場規模は前期比10.3%増の4億7600万元(約74億2600万円、1元=15.6円で計算)となった。内訳は、百度やグーグルなど検索ポータルサイト自身の広告が86.1%の4億1000万元(約63億9600万円)で、検索エンジンを利用した第三者のサイトの広告が13.9%の6600万元(約10億3000万円)。

 また2006年の年間では、前年比69.1%増の15億7000億元(約244億9200円)となった。2002年から2005年にかけては年90%以上の増加をしていたので、それに比べればゆるやかな伸びとなっている。

 ベンダー別の広告収入では百度が飛びぬけて多く2億7600万元(約43億600万円)、グーグルは8100万元(約12億6400万円)、ヤフー中国は6200万元(約9億6700万円)となった。以上の3サイトに続き、中国産の検索サイトである捜狐(2400万元、約3億7400万円)、中捜(1600万元、約2億5000万円)、新浪網(500万元、約7800万円)、網易(400万元、約6200万円)と並ぶ。

 特に百度とグーグルの伸びが顕著だった。百度は、この四半期でブログ検索サービスや、セキュリティサービスなど新サービスを提供し、さらに中国MSNと検索広告に関する提携を発表したことが伸びにつながった。グーグルは、販売チャンネルを数都市増やしたことが伸びにつながった。しかし百度のほうが伸びは大きく、百度とグーグルの差はさらに広がっている。

 なお、易観国際による別の調査結果では、検索サイトでの広告の効果について、広告主の大多数が「あまりない」(63.1%)と答えており、「全くない」(17.0%)の回答も含めれば、8割以上が検索広告に期待していないことになる。「効果がある」(14.8%)と答えたのは少数派であった。