米AMDは米国時間2月12日,クアッドコア(4コア)プロセッサ「Quad-Core AMD Opteron」(開発コード名「Barcelona」)を発表した。2007年中盤に量産出荷する予定。

 2Mバイトの3次共有キャッシュ・メモリーを搭載しており,AMDでは「Webサーバーやデータベース管理システム,メール・サーバーなど,キャッシュ効果の高いトランザクション処理に有利」としている。処理速度をシミュレーションし,現行のデュアルコア版Opteronプロセッサと比べたところ,データベース・アプリケーションで最大70%,浮動小数点演算アプリケーションで最大40%の高速化が可能という。

 省電力技術として,各コアの動作周波数を個別に自動制御する機能と,コアの電圧を低下させている状態でもメモリー・コントローラを最高速度で動かす機能を搭載した。特に後者の機能により,コア部に対する供給電力を減らしていても,外部メモリー要求が行える。

 製品化する際の消費電力は,現行モデルと同様の68W,95W,120Wの3種類とする。

 またAMDは同日,携帯機器向けメディア・プロセッサ「AMD Imageon 2298」「同2294」「同2192」を発表した。既にメーカー向け出荷を開始しており,搭載デバイスの販売は2008年初頭に始まると見込む。

 Imageon 2298/2294/2192は,モバイル機器などにマルチメディア機能を提供できるメディア処理用プロセッサ。最大1200万画素のデジタル・カメラ,DVD画質での映像再生/録画,高品位オーディオ,テレビ出力といった機能を備える。

発表資料(Quad-Core Opteron)
発表資料(Imageon 2298/2294/2192)