写真1 ウォークマン携帯の新機種「W880」 厚さは9.4ミリ。
写真1 ウォークマン携帯の新機種「W880」 厚さは9.4ミリ。
[画像のクリックで拡大表示]
写真2 低価格機ながらFMラジオ受信機能を備える「J120」
写真2 低価格機ながらFMラジオ受信機能を備える「J120」
[画像のクリックで拡大表示]

 モバイル関連で世界最大級の展示会「The 3GSM World Congress 2007」(3GSM)の開幕前夜に当たる2月11日(現地時間),スウェーデンのエリクソンとソニーの合弁企業ソニー・エリクソン・モバイル・コミュニケーションズがバルセロナ市内でプレス発表会を開催した。2月6日に発表したばかりの新端末6機種を披露した。

 新端末は,音楽再生機能をそなえた“ウォークマン携帯”の新機種「W880」(中国市場向けはW888)と「W610」の2機種に加え,低価格機である「K220」「K200」「J120」「J110」の4機種。いずれも2007年第2四半期の出荷を予定する。

 W880は厚さをわずか9.4ミリに抑えたウォークマン携帯(写真1)。1Gバイトの「メモリースティック マイクロ」を採用し,本体内に約900曲を保存可能。200万画素のカメラ機能も持つ。通信方式はW-CDMA(UMTS)とGSM 900/1800/1900に対応。W888は中国市場向けに,通信方式をGSMのみとしたモデル。一方のW610は512Mバイトのメモリースティック マイクロを採用したウォークマン携帯。同じく200万画素のカメラ機能もある。

 低価格機の「K220」と「K200」は,VGAカメラ機能を持つ携帯電話。「J120」(写真2)と「J110」はカメラ無しのベーシックな携帯電話である。いずれも通信方式はGSMのみ。K220とJ120にはFMラジオ受信機能があり,他メーカーの低価格機との差異化を図った。

 発表会には同社のマイルス・フリント社長も参加し,さらなるシェア拡大策として低価格機の充実を強調した。IDCなど各調査会社の調べによれば,ソニー・エリクソンの世界市場におけるシェアは現在4位。音楽機能やカメラ機能搭載などハイエンド機種の人気が同社のシェアを支えている。同社は1月末に,インドのチェンナイにて携帯電話を製造する計画を発表し,シンガポールのフレクストロニクス(Flextronics)と台湾のフォックスコン(Foxconn)をアウトソーシング・パートナーに選んだ。「クオリティを維持したまま端末のコストを下げられ,これまで以上に幅広い価格レンジで製品を出荷することが可能になる」(フリント社長)。ハイエンド機であるウォークマン携帯などに加えて,競争力を持った低価格機を充実させていく方針を強調した。