電子機器メーカーの団体である電子情報技術産業協会(JEITA)はこのほど,「AV主要品目世界需要予測」を公表した。今後5年間の各種AV(音響・映像)機器の需要を予測したもので,今回は2007年から2011年までの5年間が対象である。

 日本国内におけるAV機器の需要予測を見ると,地上デジタル放送受信機の需要増が目立つ。2011年までに,累計で1億1705万台の地上デジタル放送受信機が普及すると見込む。2006年までの普及台数は1781万台であるため,これからの5年で1億台近くの地上デジタル放送受信機が新たに出回ることになる。

 国の方針として,地上アナログ放送を2011年に終了し,地上デジタル放送に完全に移行することが決まっている。JEITAは完全移行に向けて,地上デジタル放送受像機の需要が急速に高まるとした。JEITAの関係者は,「2011年までに1億1705万台というのは固めの予測であり,もっと普及が進んでもおかしくない」という。

 家電メーカーや放送事業者,総務省などで組織する地上デジタル推進全国会議は,「2011年までに1億台のデジタル放送受信機を普及させる」という目標を掲げている。今回のJEITAの予測によれば,普及目標はクリアされることになる。