NTT(持ち株会社)は2007年2月8日,グループの研究成果を公開する「NTT R&Dフォーラム2007」を開催した。会場となった武蔵野研究開発センターには,大手町に続いて都内で2カ所目となる次世代ネットワーク(NGN)のフィールドトライアル(NGNトライアル)のショールームが設置され,高画質映像コミュニケーションや地上デジタル放送のIP同時再送信といった次世代サービスが示された。

 フォーラムで基調講演を行ったNTTの和田紀夫社長は,NGNの推進体制について「通信業界に限らず,他業種や他業界と協力が不可欠になる」とし,他社からの協力でNGNトライアルを進めている状況を説明した。そして,「NGNのキーワードは『オープン』と『コラボレーション』」という標語で講演を締めくくり,他社とNGNの開発を推進するうえで透明性と公平性を重視することを強調した。

 NTTがこうしたオープン性を再三強調する姿勢には,NGNが加入電話網を代替する次世代網と位置付けられていることから,加入電話網と同等の規制をかけられかねないとの警戒心があるように見える。