伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は,独自の評価基準によって社内の技術者を認定する「エンジニアスキル認定制度」を導入する。技術者を専門職として評価し,社内におけるキャリアパスを整備することで,技術者のモチベーションを高めることを狙う。認定審査は毎年1回実施し,認定期間は2年間。2007年4月から制度をスタートする。

 エンジニアスキル認定制度は,CTCの業態やビジネスモデル,技術的な強みに合わせて,同社が独自に策定した「評価基準」と「技術カテゴリー」によって設計した。審査項目は,「ITスキル」「コンピテンシー」「実績」の3つ。技術力だけでなく,実際の業務や案件における実績,同社の企業理念に沿った行動様式,社会性など,総合的な視点から評価を行う。

 評価基準のうち,まず「ITスキル」については,技術の深さや幅,知識,専門性,及び実業務や案件,人材育成,外部へのPR活動において技術をどのように活用しているかを評価する。

 「コンピテンシー」の評価基準は,能力の高い人材によく現れる行動特性について,どれだけ実践できているかを評価する。

 「実績」については,過去の業務や案件について,成果の大きさや難易度,社内外への影響を評価する。

 一方,技術カテゴリーについては,顧客にシステムやサービスなどのITソリューションを提供するまでの各プロセスに合わせ,7分野に分類した。すなわち,ITコンサルタント,ITアーキテクト,プロジェクトマネージャー,インフラSIエンジニア,開発エンジニア,コアテクノロジーエンジニア,運用・保守エンジニアの7分野である。

 同社は2006年4月に「エンジニア人材育成開発課」を設置,エンジニア向けのスキルアップ研修や教育プログラムの企画・運営に取り組んでいる。今回のエンジニアスキル認定制度も,同部署が中心となって推進していく。