米EMCは米国時間2月7日,仮想化技術を手がける傘下の米VMwareの新規株式公開(IPO)の計画を明らかにした。同社は今夏,VMwareの全株式の約10%に相当する株式を新規に発行して売り出す。EMCは,IPO実施後も残り90%の株式を保有する意向を明らかにしており,同社の所有権を手放す予定はないという。

 EMCのCEO(最高経営責任者)であるJoe Tucci氏は,「VMwareは,ソフトウエア業界において最も成長が速い企業のひとつである。IPOにより,同社の価値をEMCの株主に開放するとともに,ソフトウエア業界の優秀な人材の保持および獲得につながることを期待している」とコメントしている。

 EMCは,2004年1月に旧VMwareを6億2500万ドルで買収。VMwareは,独立経営する100%子会社となった。同社の設立者でありCEOだったDiane Greene氏が社長を務めている。2006年第4四半期の売上高は,前年同期比101%増の2億3200万ドルに達し,5期連続で前年同期の売上高を上回った。通期の売上高は,前年比83%増の7億900万ドルだった。

 EMCは,今回のIPOが同社の2007年の事業予測に与える実質的な影響はないと見ている。

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