写真●SQL Server Data Mining Add-ins for Office systemのデモ画面
写真●SQL Server Data Mining Add-ins for Office systemのデモ画面
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 マイクロソフトは2月7日,Excel 2007とVisio 2007向けのアドイン・ツール「SQL Server Data Mining Add-ins for Office system」を2月13日から無償提供すると発表した。SQL Server 2005のデータ・マイニング機能と連携して,データ分析が容易にできるようになる。発表会場ではマウスを3回クリックするだけで,過去の実績から売り上げの予測ができるなどのデモを行った(写真)。同社はこのツールにより,SQL Server 2005の拡販につなげる考え。

 このツールは,「Table Analysis Tools for Excel 2007」(Excel表のデータ・マイニングを可能にする),「Data Mining Client for Excel 2007」(クレンジングなどデータの準備,マイニング・モデルの作成などが可能),「Data Mining Templates for Visio 2007」(SQL Serverで定義したマイニング・モデルをVisio上に図示)から成る。

 発表会では,Table Analysis Tools for Excel 2007のデモを行った。従来,データ・マイニングは,専門的な作業が分析の前に必要で,特定の形式でサーバーにデータを保存するなど非常に手間がかかった。しかし,このツールを使えば,Excelにある表データですぐ分析を行え,即座に結果をExcelに表示できる。ExcelからSQL Server 2005にデータを渡して結果をもらう処理が自動化されているので,利用者はSQL Server 2005を意識せずに,Excelを使う感覚で分析可能である。分析アルゴリズムはSQL Server 2005に標準で用意しているものが使えるほか,プログラムを作成することで拡張できるという。

 このアドイン・ツールは無償でマイクロソフトがWebサイトから提供する。SQL Server 2005は,Analysis Services機能を使う関係でStandard EditionまたはEnterprise Editionが必要になる。デルはこのアドイン・ツールやSQL Server 2005などのソフトウエアおよびハードウエアを一体化したパッケージ製品を2月13日から販売する。

 アドイン・ツールの提供と併せて,マイクロソフトはSQL Server 2005のソフトウエア更新プログラム「SQL Server 2005 Service Pack 2」とモバイル/デスクトップ向けデータベース・ソフト「SQL Server 2005 Compact Edition」を,2月13日に無償ダウンロードで提供開始することを発表した。

 SQL Server 2005 Service Pack 2は,バグ修正のほか,メンテナンス・プランの強化や新しいデータ型の追加,Analysis Servicesの性能向上などの機能強化がある。メンテナンス・プランでは,1台のサーバーのバックアップ設定を複数のサーバーに展開するマルチサーバー環境対応などが可能になっている。新機能の概要は,同社のWebサイトに掲載されている。

 SQL Server 2005 Compact Editionは,SQL Server 2005 Mobile Editionの後継ソフト。Windows 2000/XP/Vistaなどに対応する。.NET Framework 2.0以降が必要。SQL Server Express Editionよりもコンパクトにデータベース・システムが構築できる。同社のWebサイトから提供する。