写真1●「IPTOWER-SP」シリーズ
下がIP電話サーバーの下位モデル「TM-!) タイプS」。
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写真2●パソコン上の電子電話帳を使って電話をかけるデモを実演
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写真3●参考出展の携帯端末
右はWILLCOMの「WX220J」,左はドコモの「FOMA N902iL」のモックアップ。
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写真4●通話録音システム「Recware IP」
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写真5●「次世代オフィス体験ゾーン」
パソコンや指静脈認証システム,IP電話やTV電話システムを組み合わせて展示。
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 「NET&COM2007」会場の日立製作所ブースでは,IP電話システムをベースに、「無線」や「録音」を利用できるようにするソリューションを披露している。

 日立コミュニケーションテクノロジーの「IPTOWER-SP」シリーズは,2006年12月にモデルチェンジ。IP電話サーバーである「TM(テレフォニーマネージャ)」のラインアップを一新した。会場では「TM-II タイプS」(写真1)のほか,最大端末収容数などの機能が異なる「同 タイプL」「同 タイプM」の3種類を出展。

 新機能としては停電・障害対策を重視したという。例えば2台のTMをマスターとスレーブとして設置しておき,マスター側に障害が発生した場合,自動的にスレーブに切り替わりサービスを継続するといった設定が可能である。マスターとスレーブが別々の拠点に設置してあっても,ネットワークで接続してあればバックアップ機能を利用できる。従来製品もバックアップ機能を備えていたが、新版ではより柔軟な構成が可能になったという。

 同製品では,パソコン上の電子電話帳を使って発信操作をし,実際の通話は電話機を利用するという使い方も可能である。会場ではパソコン上の電話帳からダイヤルし,無線LAN/3Gデュアル携帯端末を使って相手と通話をするというデモを披露していた(写真2)。無線LANに対応し,内線として使える携帯電話であれば連携が可能だという(写真3)。

 日立情報通信エンジニアリングはIP電話の通話を録音するシステム「Recware IP」を出展(写真4)。2006年11月にリリースした製品である。ネットワーク上に設置したパケット・フィルタ装置が音声パケットを取得し,音声ファイルとしてサーバー上に蓄積する。

 電話機に専用ハードウエア「RecMini」を接続すれば,アナログ音声の録音にも対応可能だ。保存した音声ファイルは,ブラウザからアクセス可能な管理画面で検索・再生できる。管理画面ではIP電話サーバーと連携することによって取得した通話の詳細情報(オペレーターのID,発着信の電話番号など)を,通話記録にひも付けして表示することが可能だ。

 このほか,「次世代オフィス体験ゾーン」と銘打って未来のオフィス像を提案。同社のシンクライアントや,インテルの企業向けプラットフォーム「vPro」対応パソコン,指静脈認証,IP電話やTV電話を組み合わせたシステムを展示している(写真5)。