電気通信事業者協会(TCA)は2月7日,2007年1月末時点の携帯電話・PHS契約数を発表した(関連記事1関連記事2)。携帯とPHSを合わせた契約数は1億22万4500となり,ついに1億の大台を突破した。各社の契約数は,KDDIおよび沖縄セルラー電話が20万8400の純増で引き続き好調。ソフトバンクモバイルがこれに続き16万4000増とKDDIに迫る勢いを見せた。

 一方でNTTドコモは不振。かろうじて契約数は7000増と純増を維持したが,内訳を見ると機器などに組み込む通信モジュールの契約数が3万1900純増した。つまり音声やインターネット接続サービスといった通常の携帯電話の用途では実質的には純減したことになる。携帯IP接続サービスの契約数では,NTTドコモの「iモード」は2400の純減となった。KDDIの「EZweb」は26万600の純増,ソフトバンクモバイルの「Yahoo!ケータイ」は11万4300の純増のため,1月の商戦はNTTドコモの一人負けだったと言える。

 ソフトバンクモバイルの純増に貢献したのが,1月5日に同社が発表した月額基本料金980円のホワイトプラン。1月25日の新製品発表会で孫正義・代表執行役社長は「(ホワイトプランによって)10万を超える新規ユーザーを獲得した」と発言しており,それが今回の契約数にも現れた。

 KDDIは20万8400増と先月に比べて増加数は落ち着いたものの,auブランドに限れば43万2000の純増で好調。ツーカーが22万3600の純減であり,差し引き20万8400の純増である。

 なお,ウィルコムおよびウィルコム沖縄は4万3000の純増。モバイル番号ポータビリティ(MNP)のスタート後いったんは2万~3万台に落ち込んだ純増ペースを再び4万台に乗せた。

●日経コミュニケーション編集部より 第2段落の最後の文で,「Yahoo!ケータイ」の純増数を「11万4000」と掲載しましたが,正しくは「11万4300」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。 2007.02.07