動画ファイルから自動的にサムネイルを作成するメタキャストの「TAGIRI」
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 2月7日から東京ビッグサイトで開催中のIT総合展示会「NET&COM2007」では,高速無線通信サービスへの参入を検討しているアッカ・ネットワークス(アッカ)がIEEE802.16e(モバイルWiMAX)の実験用通信環境「ACCA WiMAXブース」を用意し,他社と共同で高速無線通信サービスを使ったアプリケーションを実演している。

 アプリケーション展示に参加した1社のメタキャストは,パソコンに保存した映像をメタ情報を使って効率的に視聴できるようにするソフト「TAGIRI」を展示している(写真)。TAGIRIは,地上波テレビチューナなどを搭載し,ハードディスク(HDD)に映像を録画できるパソコンにインストールして使うことを想定した映像管理ソフト。このソフトを使えば,録画した番組を自動的に15秒単位のチャプタに分割し,メタキャストがインターネット経由で配信している番組のメタ情報と組み合わせて視聴することが可能になる。例えば,録画したニュース番組の中から,「天気予報」というメタ情報が付けられた場面だけを検索して,短時間で必要な場面だけを視聴するといった使い方ができる。メタ情報はユーザー自身が編集することも可能で,プライベート・ビデオ映像などを編集するときに有効だ。

 メタキャストでは,このソフトウエアとメタ情報配信サービスをアッカのWiMAX実験に提供し,録画した番組を自宅で視聴する時間がないユーザーが,屋外からWiMAX端末を使って短時間で番組をチェックできるようにするサービスを提案している。

 現時点ではTAGIRIは,映像を外部に配信する機能や,映像を配信しても良い端末を認証する機能などを搭載していない。今春をメドに,家庭内ネットワークの端末連携技術であるDLNA(Digital Living Network Alliance)に対応させるなどして,端末認証などの課題をクリアし,アッカが屋外で実施中のWiMAX通信実験に参加したいという。