写真 「仮想化の普及を促進するVirtual Iron~費用対効果の高い仮想化ソリューション~」と題したプレゼンテーションを行った,日商エレクトロニクスの斉藤竜太エンタープライズ事業本部インフィニティ・コンピューティング営業統括部プロダクトマネジャー
写真 「仮想化の普及を促進するVirtual Iron~費用対効果の高い仮想化ソリューション~」と題したプレゼンテーションを行った,日商エレクトロニクスの斉藤竜太エンタープライズ事業本部インフィニティ・コンピューティング営業統括部プロダクトマネジャー
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 東京ビッグサイトで開催中の「NET&COM2007」の「仮想化最前線2007」のコーナーで,米バーチャルアイアンのサーバー仮想化・管理ソフト「Virtual Iron」を出展している日商エレクトロニクス(日商エレ)。同社の斉藤竜太エンタープライズ事業本部インフィニティ・コンピューティング営業統括部プロダクトマネジャーは,「仮想化の普及を促進するVirtual Iron~費用対効果の高い仮想化ソリューション~」と題したプレゼンテーションを行った(写真)。

 Virtual Ironは,オープン・ソースの仮想化ソフト「Xen」を企業向けに機能強化した製品。1台のサーバー上に複数の仮想サーバー環境を管理したり,複数のサーバー上の仮想サーバー環境を管理してサーバー・リソースの利用率を改善したりできる。また,仮想サーバーを停止せずに,物理サーバーをメンテナンスできる機能も備える。日商エレは,Virtual Ironを2006年10月から出荷しており,国内では「10数ユーザーが導入している」(斉藤マネジャー)という。

 斉藤マネジャーはプレゼンテーションで,データ・センターが現状で抱える課題として(1)サーバーのCPU利用率が10%程度と低い水準であること,(2)一つのサーバーに一つのOSしか搭載できず冗長化やディザスタ・リカバリの構成にするとシステムが肥大化して管理が複雑になること,(3)サーバーなど設備投資が増大していること,(4)総所有コスト(TCO)が上昇していること──を挙げた。これらの課題を解決する手段がサーバーの仮想化で,「ハードがOSやアプリケーションの縛りから解放され,柔軟性の高いシステムを構築できるようになる」としている。

 ただし,「仮想化を導入するにはソフト単体のコストが高く,ユーザーは費用対効果について懸念している」(斉藤マネジャー)と,導入コストが障壁となって企業が仮想化導入に二の足を踏んでいる現状を指摘した。そこで,日商エレはVirtual Ironの価格を1CPUソケット当たり7万9800円に設定し,「従来の10分の1のコストで導入できるようにした」(斉藤マネジャー)という。さらに,日本IBMと協力してVirtual Ironとハードの組み合わせを検証した「Virtual Ironスタータキット」を提供。同キットには,Virtual IronとIBM製のサーバーとストレージ,初年度サポートなどが含まれる。価格は364万8000円だが,2月末まではさらに値引きして306万円で提供する。