米Microsoftのなかで,Jim Allchin氏ほど大きな影響を「Windows Vista」に直接及ぼした幹部社員はいない。ところが残念なことに,Allchin氏は1月31日水曜日(米国時間)を最後に引退してしまった。

 Allchin氏は同僚や友人に別れを告げる文章のなかで,「Microsoftは間違いなく驚異的な会社だ。驚くほどの才能を持つ人が溢れている」と書いた。「実際,入社当時に受けた大きなショックのなかに,『一体ここにはどれだけ頭のいい人がいるのだろう』というものがあった。学校やそれまでの職場でも優秀な人に囲まれてはいたが,これほど多くの才能と一緒になった経験はない。Microsoftの人々は優秀なだけでなく,技術や学習,向上に対して信じられないほど熱い思いがある。特に,人々の生活を改善する技術で世界を変えることに情熱を燃やしている」(Allchin氏)

 著者はAllchin氏の退社を心から惜しいと思う。Windowsとその周囲で成長してきたWindowsコミュニティをとても気にかけていた,一流の素晴らしい人物である。幸いAllchin氏は,絶頂期に退くことになる。Windows Vistaは素晴らしい遺産であり,これから10年間コンピュータを前に進めてくれるはずだ。

 またMicrosoftは2月第1週,エンタテインメント事業を担当している副社長のBryan Lee氏が“個人的理由”で退社すると発表した。「『Zune』の立ち上げて個人的に恥をかいた」といった理由なのだろうか(Microsoftは「そのようなことは絶対にない」と否定した)。Lee氏は,Zuneの開発とマーケティング事業を率いていた。状況はZuneの現状をみれば明らかだ。

 Lee氏が担当していたZune関連業務は,Microsoft副社長のJ Allard氏が引き継ぐ。ところが,Allard氏の予定は週に45分ほどしか増えないという。