日本ヒューレット・パッカードと三菱電機は,文書ファイルの閲覧を統制するためのソフトウエア・パッケージ「HP IceWall QFS - DROSY連携ソリューション」の受注を,2007年2月6日に開始した。両社のソフトウエア同士を組み合わせて,両社ともに受注する。三菱電機が受注した分は,三菱電機インフォメーションシステムズが販売する。価格は,システム構築費用を含まないソフトウエア・ライセンスで1000万円(税別)から。販売目標は3年間で100システム。

 HP IceWall QFS - DROSY連携ソリューションは,日本HPのWebDAVファイル・サーバー・ソフト「HP IceWall Quick File Store 2.0」(QFS)と,三菱電機の文書ファイルの統制ソフト「DROSY」を組み合わせたソフトウエア・パッケージである。QFSによりHTTPを使ったファイル・アクセスの利便性とアクセス・ログの収集,DROSYにより,ファイル単位のユーザー権限の運用ができる。

 QFSは,WebDAVを用いたクライアント/サーバー型のファイル・サーバー・ソフトである。WebDAVとは,HTTPをベースにHTTPのメッセージを拡張して実現したファイル共有プロトコルである。HTTPを使える環境であればネットワーク環境を問わずに利用できる。QFSのクライアント・ソフトから,Windowsのエクスプローラ風のGUIを経由してファイルにアクセスできる。

 DROSYは,ファイルを閲覧するために必要な鍵をサーバーで一元管理するDRM(Digital Rights Management)ソフトである。アクセス権限を付与されたユーザーがユーザー認証を経ることでファイルの閲覧に必要な暗号鍵を入手する。DROSYのクライアント・ソフトはメモリー上で暗号を復号化し,復号後のデータをファイルとして保存できないようにする。これにより,文書ファイルの閲覧を統制できる。閲覧可能なユーザー権限は文書の作成/登録者が設定できる。