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 2月1日、2日の2日間に渡って、東京都千代田区の経団連会館で、「都道府県CIOフォーラム 第4回春季会合」が開催された。「都道府県CIOフォーラム」は、全47都道府県の情報化統括責任者(CIO)または情報化推進担当責任者による任意団体。毎年2回会合を開いて、ディスカッションなどで意見交換を実施している。
 
 会議冒頭に行われた議事で、4月1日から就任する新会長に、佐賀県の川島宏一最高情報統括監(CIO)が選出された。滋賀県総務部IT統括監である松田成就現会長は、今年3月末の任期切れをもって退任する。

 川島氏は46歳。建設省出身で、住宅局建築物防災対策室課長補佐、北九州市都市計画局開発部長などを歴任した後、世界銀行へ移って都市開発や人材開発の分野で活躍した。昨年11月に佐賀県が実施したCIO公募に応募し、116人の中から採用された。

 フォーラムでは、総務省や内閣官房情報セキュリティセンターの幹部に加えて、前三重県知事の北川正恭・早稲田大学大学院公共経営研究科教授(写真)による「知事が求めるこれからのCIO~情報政策部門の役割~」と題した講演が行われた。北川前知事は、「来るべきユビキタス社会に自治体が対応するには、縦割り組織を破る必要があるが、これはトップである知事が動かなければ実現しない。IT知識の乏しい知事に働きかけて、考えを変えさせ行動させることこそがCIOの一番の仕事である」と力説した。
 
 2日目は、「情報セキュリティ」「情報システムの統制手法」の2つのテーマでパネルディスカッションなどが行われ、都道府県のCIOおよび情報政策責任者による活発な意見交換がなされた。