携帯電話・PHS事業者4社は,1月30日に発売されたマイクロソフトの新OS「Windows Vista」へのデータ通信の対応状況を公表した(表1)。現時点ではウィルコムの一部機種を除くと多くは動作確認中。ドライバ・ソフトなどはそのまま動く可能性もあるが,ノート・パソコンへのVista導入を検討するユーザーは注意が必要だ。

 まずNTTドコモの場合,ドライバのVista対応は3月以降としている。機種ごとに随時対応していくため,利用機種によっては,Vistaに移行しづらい状況が続く。

 KDDIは「機種によっては動作するものもある」としているが,現時点で完全に動作確認が取れているものはない。データ通信用途で主力のコンパクトフラッシュ型端末「W03H」の対応は3月上旬以降になるという。なお,音声端末とバソコンを接続して最大144kビット/秒で通信するための「USBケーブルC」はサポートしないとしている。

 ソフトバンクモバイルは全機種で動作確認中。公式対応はしていないが,コンパクトフラッシュ型端末「V701SI」は「Windows Vista標準のドライバでモデムとして認識する。ただし,接続できるかまでは保証できない」(ソフトバンクモバイル)という。音声端末は動作検証中で,対応について検討中としている。

 ウィルコムは,カード型端末の新機種とW-SIMのVistaへの対応を確認済み。音声端末やその他のカード型端末は現在検証中だという。なお,W-ZERO3シリーズは,同期機能は動作確認中としているものの,モデム機能は動作しないことを確認済み。モデム機能については,時期未定ながら今後対応する予定としている。

表1 携帯・PHS4社が公表したモバイル・データ通信のWindows Vistaへの対応状況

携帯電話事業者 機種 対応状況
NTTドコモ 音声端末/カード型端末 3月から機種ごとに順次対応予定
KDDI USBケーブルWIN 動作確認中(機種ごとに順次対応予定)
USBケーブルC サポートしない
W01KおよびW02H 動作確認中
W03H 3月上旬から対応予定
ソフトバンクモバイル
音声端末/カード型端末 動作確認中
ウィルコム AX520N,AX510N,AX420N(NECインフロンティア)/AX420S,CH-S203C/TD(SII)/WS008HA(ハギワラシスコム)/DD,RX410IN(ネットインデックス)/RX420AL(アルテル) 既存ドライバで対応可能
W-ZERO3,W-ZERO3[es](シャープ) 今後対応予定(提供時期未定)
WX320K,WX310K,WX300K(京セラ)/WX321J,WX310J,WX220J,AH-J3003S(日本無線)/WX310SA(三洋電機),上記以外のカード型端末 動作確認中