英MessageLabsは米国時間1月30日,フィッシングやウイルスについての調査結果を発表した。それによると,2007年1月にやりとりされた電子メールのうち,フィッシング攻撃の割合がウイルス感染の割合を初めて上回った。

 1月のフィッシング詐欺メールの割合は93.3通に1通(1.07%)で,前月から0.55ポイント増加した。MessageLabsは増加の理由として,ウイルス感染対策の強化や2要素認証の普及にともなってフィッシングの手口が巧妙化したことや,フィッシング防止機能を回避しようとHTMLではなくFlashコンテンツを使うフィッシング・サイトの存在を上げている。

 一方,ウイルス感染メールの割合は119.9通に1通(0.83%)で,前月から0.08ポイント増加した。ワーム「Warezov」やトロイの木馬「StormWorm」が相次いで猛威を振るった。多くのウイルス感染メールは,複数のウイルス検出機能をくぐり抜ける「ルートキット」の手法を使用する傾向がある。また,従来のアンチスパム・ソフトウエアでは検出が困難な画像スパムも見られた。

 電子メール・トラフィックに占めるスパムの割合は1.32通に1通(75.8%)で,前月比1.5ポイント増と前年末から引き続き拡大している。

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