子供番組専門チャンネルの米Nickelodeonは1月30日,子供がゲームやビデオといったマルチメディア体験を楽しめる仮想世界「Nicktropolis」を開設した。

 Nickelodeonは,米メディア大手Viacomの子会社であるMTV Networksの事業部門。ケーブル・ネットワークで子供向けアニメ番組を提供している。Nicktropolisではゲームやビデオを楽しめるほか,同社ブランドのキャラクタや他の子供たちとの対話,アバターの作成,自分専用の3Dルームのカスタマイズなどが可能。

 セキュリティ面では,子供が個人情報を開示できないよう,匿名による登録システムを採用した。また,チャットや交流する相手など,親が仮想世界内の設定を管理できるようにしている。

 Nickelodeonが2006年に,8~14歳の子供を対象に実施した調査によると,オンライン・ゲームを楽しむ子供は86%,オンラインでテレビ番組やビデオを視聴する子供は51%にのぼった。また,インスタント・メッセージングを利用する子供は37%,チャット・ルームに参加している子供は12%だったという。

 同社Nickelodeon and MTVN Kids and Family Group担当社長のCyma Zarghami氏は,「ソーシャル・ネットワーキングにおける子供の最も大きな関心事はゲームである。Nicktropolisはそのことを念頭に,仮想世界の遊び場として構築した」と説明する。

 ちなみに,MTV Networksは過去2年間に,米NeoPetsや米AddictingGames.comなど,オンライン・ゲームやコミュニティ・サイトを精力的に買収し,現在32のブロードバンド向けサイトを運営している。「Nicktropolisなど,当社がオンラインで仮想世界を提供するのは,あらゆるプラットフォームで当社ブランドのコンテンツと関連したエンターテインメントを楽しめるようにするため」(MTV Networks会長兼CEOのJudy McGrath氏)

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