米Verizon Communicationsは米国時間1月29日,2006年第4四半期の決算を発表した。連結売上高は226億ドルで前年同期の179億ドルと比べ26.1%増加した。純利益は10億ドル(希薄化後の1株当たり利益は0.35ドル)で,前年同期の純利益17億ドル(同0.59ドル)から減益となった。

 2006年通期の連結売上高は881億ドルで,前年比26.8%増。純利益は62億ドル(1株当たり利益は2.12ドル)で,前年の純利益74億ドル(同2.65ドル)から減少した。

 事業別でみると,無線サービス事業Verizon Wirelessの第4四半期売上高は101億ドルで前年同期比16.3%増。同社によると,「100億ドルのラインを越えたのは初めて」。当期中の新規加入者数は230万人で,2006年末時点における加入者数の合計は前年比15%増の5910万人となった。

 有線事業の第4四半期売上高は127億ドルで,前年同期と比べ36.1%増加した。そのうちデータによる収入は前年同期比92.8%増の42億ドル。2006年末にはブロードバンド接続サービスの加入者数が700万人に達し,前年と比べ35.7%増加した。「FiOS」テレビ・サービスに加入者数は20万7000人だった。また,2006年のデータによる収入は161億ドルで,有線事業全体の31.6%を占めた。

 大企業や政府機関を顧客とするVerizon Businessの第4四半期売上高は53億ドルで,前年同期比2%増加した。

 Verizon会長兼CEOのIvan Seidenberg氏は,「2006年は運営面と財政面の両方で,堅調な業績を達成できた。ブロードバンドなど,成長の可能性がある事業に注力することで,競争力のあるグローバル企業に成長できた」と述べた。

 なお米メディアInfoWorldによると,同社は2006年に有線事業部で約9200人の人員を削減したという。

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