NHKはこのほど,2007年度の予算と事業計画を公表した。それによると,受信料収入が2006年度から増加に転じると見込んでいる。受信料を巡っては,2004年夏に職員による不正経理の発覚をきっかけに,不払いが拡大した。その影響で,2004年度から2005年度にかけて受信料収入が減少を続けていた。NHKは当初,2006年度も引き続き減少するとみていた。だが今回公表した予算では2006年度に増収に転じ,前年度より36億円多い6060億円に達するとした。

 2007年度は今年度よりさらに70億円増えて,6130億円の受信料収入を見込む。これまでは2007年度に増収に転じるものの,6040億円程度にとどまると予想していた。2008年度の受信料収入については,これまでの予想額である6140億円を今回公表した予算でも変えていない。総務省が今通常国会に,受信料の支払いを義務化する放送法改正案を提出することもあり,実際には受信料収入が上積みされそうである(詳細は日経ニューメディア2007年1月29日号に掲載)。