マカフィーは2007年1月25日、統合型セキュリティソリューションの新バージョン「Total Protection for Enterprise 2.0」(以下、TPE2.0)を発表した。TPE2.0は、パソコン向けのウイルスやスパイウエア対策、メールサーバー向けのウイルスやスパム対策などを実現する統合製品である。

 TPE2.0には2つのラインアップがある。一つはパソコン向けセキュリティ対策ソフトとメールサーバー向けのウイルスやスパム対策製品を統合した「Total Protection for Enterprise」。もう一つは、さらにWebサイトの評価ソフトと検疫ネットワーク用ソフトを加えた「Total Protection for Enterprise - Advance」(以下、Advance)である。

 Advanceの構成要素の一つ、検疫ネットワークを構築するソフトの新版「Policy Enforcer 2.0」は、シスコシステムズのアクセス制御技術「NAC」(Network Admission Control)に対応する。これにより、シスコシステムズ製のルーターやスイッチと、マカフィー製ウイルス対策ソフトなどを連携させた検疫ネットワークを構築できる。「管理コンソールを使って、ポリシーをグラフィカルに設定できるのが特徴」(マカフィー マーケティング本部 プロダクトマーケティング部 担当部長 葛原卓造氏)。検疫ネットワークとは、セキュリティポリシーに適合したパソコンだけを正規の社内LANに接続させる仕組みを指す。具体的には、パソコンが社内LANに接続した際に、ウイルス対策ソフトを導入していない、ウイルス定義ファイルが古い、セキュリティパッチが適用されていないといった点をチェックする。ポリシーに適合していない場合は、限定的なLANに接続される。ウイルス対策ソフトなどをインストールするためだ。

 TPE2.0の価格は、パソコン台数によって異なる。25台の場合で年間1万9200円(Advanceの場合。サポート料を含む)。これは、Advanceを構成する製品を個別に購入するよりも30%程度割安になるという。発売は2007年2月19日から。