サン・マイクロシステムズは,情報システムを利用するユーザーの役割と権限を集中管理する“アイデンティティ管理”ソフトの新版「Sun Java System Identity Manager 7.0日本語版」を,2007年1月24日に販売開始した。従来は別製品だった監査機能を標準で備えた。価格はユーザー数などによって異なり,2200万円から。

 Identity Managerは,企業に所属するユーザーの役割と権限を集中管理するソフト。ユーザー権限情報を管理しているディレクトリ・サーバーや業務アプリケーションに対するメタディレクトリであり,個々のディレクトリ・サーバーなどに対して役割と権限の情報を配信する。ユーザー権限情報の管理が容易になるほか,人事異動などユーザーの役割と権限が変わる場面で権限データの反映が円滑になる。

 新版では,従来はIdentity Managerとは別の製品として提供してきた「Identity Auditor」が備える監査機能を装備した。役割と権限に変更を加える際に,変更要求がポリシーに則っているかどうかを監査できるほか,業務システムへのアクセスに使用できるアクセス権限がポリシーに違反していないかを監査できる。違反を検知すると,自動的に修正を加えたり,人事担当者などによる対話型のワーク・フローを起動できる。