ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)大手の米MySpace.comは米国時間1月23日,全米行方不明/被搾取児童センターである(NCMEC)に協力し,MySpaceを通じて誘拐された子供に関する情報「AMBER Alert」を同日より発信すると発表した。また,MySpaceはコミュニティのセキュリティとプライバシ保護を強化するために,電子メール認証や「over/under」プライバシ・ルーツなどを導入することも明らかにした。

 MySpace上で配信されるAMBER Alertは継続的に更新される。警察がAMBER Alertの発信をNCMECに通知すると,MySpaceは直ちにアラートが発信された郵便番号に該当する地域の全ユーザーに情報を送信する。アラート通知は,プロフィール上部の小さなテキスト・ボックスに表示される。ユーザーはオプションで,誘拐された子供の写真や特徴,容疑者や犯行に使われた車両などの情報を得ることができる。

 AMBER Alertプログラムは,1996年にテキサスで発足。Bush米大統領は,2003年に調印した法令「PROTECT Act」の一部としてAMBER Alertプログラムを認定している。NCMECの会長兼CEOのErnie Allen氏によれば,これまでにAMBER Alertプログラムにより314人の子供が救出されているという。「MySpaceでAMBER Alertを発信することにより,より多くの子供を救出するための全国規模の取り組みにオンライン・コミュニティが参加できる。MySpaceがアラート配信に合意してくれたことに感謝したい」(同氏)。

 また,MySpaceは,電子メール認証の義務化,over/underプライバシ・ツールなど,ユーザー保護の強化を発表した。MySpaceの全ユーザーに対し,有効な電子メール・アドレスの登録を義務付け,MySpaceにプロフィールを作成する場合,新しいメンバーシップを電子メールで確認する。また,プライバシ保護を強化するover/underツールでは,18歳以上のユーザーによる18歳未満のユーザーへのコンタクトを遮断できる。逆に,18歳以上のユーザーも18歳未満のユーザーからのコンタクトを遮断できる。

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