ティモシー・クナディス ディレクター
ティモシー・クナディス ディレクター
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 「今年は、ロータス製品のビジネス・パートナーにとって素晴らしい年になる」。米IBMでロータス製品のチャネル/マーケティング部門を担当するティモシー・クナディス ディレクター(写真)は、こう強調する。IBMが現在、米フロリダ州オーランドで開催している「Lotusphere2007」では、Notes/Dominoの新版「Notes/Domino 8(開発コード名:Hannover)」の出荷だけでなく、2種類の新製品を投入することを明らかにした。新製品であるSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)構築支援ソフト「Lotus Connections」とコンテンツ管理ソフト「Lotus Quickr」は、IBMにとって「Notes/Domino 8と同じアーキテクチャで開発されたイノベーショナルな製品」(クナディスディレクター)との位置付けである。

 「我々はコラボレーション製品のあるべき姿を描き、その実現のために必要なロータス製品を投入することを、今回初めて明確に示すことができた」とクナディス ディレクターは胸を張る。「ユーザー企業が、Notes/Domino 8を中核にConnectionsやQuickr、プレゼンス情報を管理するソフト『Sametime』などを導入すれば、さまざまな情報をシームレスにやり取りできて、なおかつエンドユーザーにとって使い勝手のいいコラボレーションシステムを効率よく構築できる」(クナディス ディレクター)。

 こうしたIBMの主張をどうやってユーザー企業にアピールすべきか。ロータス製品のビジネスパートナーが今後、ビジネス拡大を図るために重要な点について、クナディス ディレクターはこう述べる。「ロータス製品の将来性を保証する我々の戦略や考え方を深く理解していただき、それを明確にユーザー企業に示すことが重要だ。製品個別の機能の優劣や価格を提示することよりも、そのほうが変革を求めるユーザー企業の獲得・維持につながる」。

 IBMにとっての今後の挑戦は、コラボレーションシステムの基盤製品群に対する機能や位置付けを、パートナー企業にどれだけ周知徹底できるかどうかといえる。その点についてクナディス ディレクターは、「セミナーやイベントだけでなく、パートナー支援策を強化する」という。

 その強化策の一つが、ビジネスパートナー専用のポータルサイト「u-pick」の展開だ。昨年から米国の一部パートナーに向けて開始している。u-pickでは、「ロータス製品群の提供価値に関する情報や、パートナー企業におけるマーケティング活動やシステム構築の成功事例、キャンペーン情報などを公開している」(クナディス ディレクター)。今回発表した一連の新製品についても、この仕組みを活用する。IBMは年内にも、u-pickを日本を含む世界に広げる計画である。