米Parasoftは,2006年夏から同年末にかけてオープンソース・ソフトウエアに存在する七つのバグを発見し,開発コミュニティに報告したことを明らかにした。バグの発見に使ったのは,Jtest 8.0という同社のJava用テスト・ツール製品が持つ「バグ探偵」というフロー解析機能。これらのバグの問題は現在,すでに解決されている。

 Parasoftが発見したのは,ビルド・ツールであるApache Antの二つのバグと統合開発環境であるEclipseの五つのバグ。同社は製品にこれらのオープンソース・ソフトウエアを利用しており,製品の品質を高める目的で,バグ探偵による解析を実施したという。バグの詳細は以下の通り。

●Apache Ant

●Eclipse

 バグ探偵は,プログラムに対して静的なフロー解析を行い,プログラムが持つ問題を発見する。例外関連のバグ,リソース・リーク,メンバー変数の初期化漏れ,コレクション要素の非効率な削除といった問題を発見できる。Parasoft Japanの野田勝彦社長は「バグ探偵は問題が起こっている個所をピンポイントで教えてくれるため,どこが問題なのかを開発者が調べる必要がなく,バグを発見できた時点ですぐに修正できる」とメリットを語る。

 バグ探偵は現在はJtestのみの機能だが,今後は順次,他の言語にも対応していくという。2007年春にはC言語用のバグ探偵を搭載したC++testをリリース。次に .NET Framework用製品の .TESTにバグ探偵を搭載し,2007年末にはC++用のバグ探偵を搭載したC++testをリリースする予定だ。