日立製作所とNTTドコモ,KDDI研究所,NECは2007年1月23日,異なる携帯電話事業者の間で相互運用できるユーザー認証基盤技術を共同開発したと発表した。現在は携帯電話インターネットで様々な商取引を行う際に,IDとパスワードでユーザー認証を行う場合が多い。この方法だと,不正利用を防ぎにくく,ユーザーの個人情報の流出につながる恐れがあった。今回の新技術では,第三者による偽装が困難なPKI技術を採用しており,これによってユーザーが安心して携帯電話上のサービスを利用できるようにする狙いだ。

 具体的には,ユーザー認証業務を行う認証局がユーザーに暗号化された電子証明書を発行し,サービス提供者がその証明書の確認によってユーザーを認証する。これにより,ユーザーのIDなどがネットワークを流れることがないため,高い安全性を確保できるとしている。また,今回の新技術では証明書にユーザーの住所などの属性を関連付けることができ,ユーザーの属性に対応したサービスを提供することも可能にした。