Windows Vistaの発売を控え、ウイルス対策ソフトメーカー各社はVistaへの対応を相次いで発表している。ほとんどのメーカーは、現行製品をVista対応にするためのアップデートプログラムを無償提供する。Vistaへの移行を考えているユーザーは、メーカーのWebサイトで最新情報をチェックしておきたい。

 以下の表にあるように、主なウイルス対策ソフトメーカーは、いずれもVistaへの対応を発表あるいは予定している。

◆主なウイルス対策ソフトのVista対応
製品名*1 販売元 提供開始日
CA アンチウイルス 2007(Vista対応版) 日本CA 2007年1月末
F-Secureインターネットセキュリティ2007(Vista対応版) 日本エフ・セキュア 2007年5月末 *2
NOD32アンチウイルス V2.7 キヤノンシステムソリューションズ 2007年1月25日
V3 ウイルスブロック インターネットセキュリティ 2007(Vista対応版) インターチャネル・ホロン 未定
ウイルスセキュリティZERO(Vista対応版) ソースネクスト 2006年12月18日
ウイルスドクターVer.10(Vista対応版) デジターボ 未定
ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティ(Vista対応版) トレンドマイクロ 2007年1月30日
カスペルスキー インターネット セキュリティ 6.0/カスペルスキー アンチウイルス 6.0(Vista対応版) ジャストシステム 2007年3月14日 *3
キングソフトインターネットセキュリティ2007(Vista対応版) キングソフト 2007年1月25日 *4
ノートン・インターネットセキュリティ 2007/ノートン・アンチウイルス 2007(Vista対応版) シマンテック 未定
パンダ アンチウイルス 2007(Vista対応版) ITXイー・グローバレッジ 2007年1月末 *5
マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2007 R2/マカフィー・ウイルススキャンプラス 2007 R2 マカフィー 2007年1月26日
*1製品名やバージョンなどを変更せずにVistaに対応する製品については、製品名の最後に「Vista対応版」と記した *2Vista対応のベータ版は2月末に公開予定 *3Vistaだけに対応したバージョンは2007年2月14日から3月31日まで提供 *4Vistaだけに対応したバージョンは2006年12月28日から提供 *5パンダ インターネット セキュリティ2007/パンダ アンチウイルス+ファイアウォール 2007については3月下旬を予定

 提供開始日を「未定」としているメーカーでも、現時点(1月22日現在)では日付を回答できないだけで、Vista対応版を提供することは確実であるという。例えばシマンテックでは、近日中に提供開始日を発表する予定である。

アップデートで「対応版」に

 ほとんどの製品では、Vista対応版の機能は現行製品と同じ。文字通り、対応OSにVistaを加えただけの製品だ。ただし、「カスペルスキー インターネット セキュリティ 6.0」や「NOD32アンチウイルス V2.7」などでは、Vistaに対応するだけではなく、新たな機能も追加した。前者ではウイルス定義ファイル(パターンファイル)の配布やウイルス検査時の設定などの改善と強化。後者では、ウイルス検出機能などを強化したという。

 現在利用している製品をVista対応版にするには、各メーカーが提供するアップデートプログラムをインストールする。いずれも無償で提供される。ただ、製品によって提供方法(インストール方法)が異なるため注意が必要。例えば「ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティ」では、トレンドマイクロのWebサイトにアクセスし、Vista対応版へのアップデートプログラムをダウンロードしてインストールする必要がある。

 一方、「マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2007」をVista対応の「マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2007 R2」にするプログラムや、「ウイルスセキュリティZERO」のアップデートプログラムなどは、インターネット経由で自動的にインストールされる。つまり、ユーザーが何もしなくても、Vista対応版にアップデートされる。

 また、アップデートプログラムによっては、Vistaへの移行前にはインストールできないものがあるので要注意。例えば「ウイルスバスター2007 トレンド フレックス セキュリティ」用のアップデートプログラムは、Vistaに移行してからでないとインストールできないという。

 「マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2007」や「ウイルスセキュリティZERO」などについては、Vistaの移行前にインストールしておく必要がある。前述のようにこれらのアップデートプログラムは自動的にインストールされるタイプだが、Vistaの移行前にはインストールされていることを確認しておきたい。確認方法については、各メーカーのWebサイトを参照してほしい。