米Microsoft会長のBill Gates氏と夫人が運営する財団Bill & Melinda Gates Foundationは米国時間1月18日,「U.S. Libraries Initiative(全米図書館イニシアチブ)」プロジェクトの新たな5年計画を発表した。

 同プロジェクトは,公共図書館での無料インターネット・サービス導入支援を目的に,1997年に始まった。新たな5年計画では,低所得者地域の図書館におけるソフトウエア/ハードウエアのアップグレード促進に重点を置く。なお,寄付金額については明らかにしていない。

 同財団によると,現在ほとんどすべての公共図書館ではインターネット・サービスが利用できるため,1400万人の米国人が図書館のコンピュータで学習,求人情報検索,健康情報や政府情報の入手が行える。自宅にインターネット接続環境を持たない約40%の米国人にとって,図書館は技術を利用できる重要な場所だ。しかし低所得者地域では資金的理由でサービス維持が困難になっているという。

 今回発表した5年計画の主な目的は以下の通り。

・図書館のコンピュータの定期的アップグレード
 (現在40%の図書館がアップグレードの必要あり)
・図書館のインターネット接続の高速化
 (現在37%の図書館がインターネット接続高速化の必要あり)
・図書館スタッフに対する技術的サポートとトレーニング提供
・図書館でのインターネット・サービス提供による成果の調査

 米メディア(CNET News.com)によると,同財団はこれまで全米の公共図書館に3億2500万ドルを寄付している。

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