米iSuppliが米国時間1月18日,米Appleの携帯電話「iPhone」に関する予測分析を発表した(関連記事)。それによると,iPhoneの粗利益率は約50%にのぼるという。「iPhoneはAppleおよび提携キャリアの米Cingular Wirelessに大きな利益をもたらすと同時に,(現在発表されている価格は)十分な値下げの余地を残している」(同社)。

 iSuppliのシニアアナリストで分解サービス部門マネージャを務めるAndrew Rassweiler氏によると,iPhoneの4Gバイト版は機器自体の部品および製造コストが229.85ドルで,これにその他経費を加算した総コストは245.83ドルになる。小売価格が1台499ドルであるため,粗利益率は50.7%。同様に,8Gバイト版は部品および製造コストが264.85ドルで総コストは280.83ドルとなり,小売価格599ドルに対して粗利益率はは53.1%。

 「『iMac』や『iPod nano』でも45%以上の粗利を取っていたAppleの実績からすると,50%を超える数字もさほど珍しい話ではない。しかし,Appleが音楽再生機能付き携帯電話の市場で,激しい競争に直面していく状況を考えると,Appleは利ざやを削って小売価格を値下げする必要に迫られるかもしれない」とiSuppliは分析する。

 iSuppliの予測では,2007年には835機種の音楽再生機能付き携帯電話が市場投入され,そのうち14機種がAppleのiPhone対抗製品になるという。

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