米IBMは米国時間の1月18日、2006年度(1月~12月期)の決算を発表した。これによって、IT産業で売り上げ第1位の座を長らく守ってきた米IBMが、米ヒューレット・パッカード(HP)に追い抜かれたことが確定した。

 IBMが発表した2006年度の決算は売上高が914億ドル。一方で、HPが昨年11月16日に発表した2006年会計年度(2006年10月まで)によると、年間売上高は917億ドルに達している。

 IBMがHPの年間売上高を超えるためには、10~12月の第4四半期で265億ドルを売り上げなくてはならなかったが、263億ドルとわずかに届かなかった。

 IBMはソフトウエア事業とサービス事業での利益確保の路線を強め、表面上は売上高へのこだわりを捨てている。一方でHPは、サーバーなどハードウエアの拡販とプリンタなどコンシューマ製品での売り上げ上乗せと利益の追求を強化しており、両社のポートフォリオは異なる。もっとも、企業向けのSIやアウトソーシング案件、およびハイエンド市場では、競合の度合いが増しており、2007年は両社のつばぜり合いが激しくなる見通しだ。