電通国際情報サービス(ISID)は,内部統制文書の管理を主な目的としたファイル共有ソフト「Xythos/JSOX」を,2007年1月に販売開始する。価格は100ユーザー550万円から。

 Xythos/JSOXは,ISIDがこれまで出荷してきた文書管理用ファイル共有ソフト「Xythos File Server」に,新たに内部統制用途の文書作成業務を支援する機能を追加したソフト。具体的には,文書作成業務における承認ワーク・フローや進ちょく管理といった機能を追加した。

 Xythos/JSOXは,内部統制用文書のステータスを管理することを目的としており,文書そのもののテンプレートを提供するソフトではない。別途,必要に応じて,文書作成を支援するソフトと組み合わせて使用する必要がある。管理する文書には,業務記述書,業務フローチャート,RCMなどがある。

 従来,企業内で社内文書を作成する際の文書ファイルのやり取りでは,関係者間での電子メールによるファイル添付といった方法が採られていたという。これに対してXythos/JSOXでは,文書管理機能を持つファイル共有サーバーを,文書のやり取りやステータスの管理に利用する。

 Xythos/JSOXにおける電子メールの利用は限定的である。作成中の文書ファイルそのものをメールで配送するのではなく,ファイルの更新などステータスの変化をファイルへのURLとともに電子メールで通知することで文書作成業務のワーク・フローを円滑に進めるというもの。

 Xythos/JSOXのベースとなった,ファイル共有サーバーの中核機能を提供するXythos File Serverは,米Xythos Softwareが開発しアシストマイクロ(本社:中野区)が販売するファイル・サーバー「WebFile Server」である。

 WebFile Serverは,WebDAVを用いたファイル共有ソフトである。WebDAVは,Webアクセスで用いられるデータ転送プロトコルのHTTPでやり取りするメッセージをファイル共有用途に拡張したプロトコル。CIFS/SMBによるファイル共有と異なり,クライアントを経由せずにサーバー環境の内部でファイルの移動やコピーが完結するほか,HTTPを使える環境であればOSやネットワーク環境を問わずに利用できるといった特徴がある。