ラックは1月16日,三輪信雄社長が1月31日付けで辞任すると発表した。後任には,SI事業本部長の高梨輝彦取締役が2月1日付けで就任する。

 三輪社長は,1990年にラックに入社。常務取締役コンピュータセキュリティ研究所長などを経て2003年9月に社長に就任した。辞任の理由についてラック広報室は,「三輪社長がこの日の取締役会で『セキュリティ事業を立ち上げてから10年が経過し,そろそろラックを離れて自分で新しいことを始めたい』と語った」と説明している。

 新社長に就任予定の高梨氏は,1986年にラックに入社。技術部長,営業本部長,システムソリューション事業本部長などを歴任している。

 ラックはこの日,2007年7月に予定していたエー・アンド・アイ システムとの経営統合を延期することも発表した。延期の理由は,エー・アンド・アイ システムが2005年度(2006年3月期)の半期報告書と有価証券報告書を訂正したことについて,訂正内容が上場廃止基準に該当するかどうかを大阪証券取引所が審査しているため。延期後の具体的な日程は未定である。

 ラックは,三輪社長の辞任と経営統合延期とは「たまたま同じタイミングになっただけで,関係はない」(広報室)と説明している。