VPNソフトの開発で知られるベンチャー企業のソフトイーサは1月16日,パソコンの遠隔操作を実現する新ソフト「PacketiX Desktop VPN」ベータ1を発表した。ファイアウオール越えが容易な点が特徴。同社サイトから無償ダウンロードできる。対応OSはWindowsのみ。新ソフトは同社が研究開発中のもので,商業化などの計画は未定。

 Desktop VPNはインターネット経由でパソコンのデスクトップを操作できるようにするソフト。遠隔操作される側のパソコンに導入するサーバー用ソフトと,遠隔操作する側のパソコンに入れるクライアント用ソフトに分かれる。

 同種の遠隔操作ソフトはオープンソースの「VNC」などすでにあるが,Desktop VPNはHTTPSで通信するのでNAT(Network Address Translation)を使うネットワークや,途中にファイアウオール,プロキシ・サーバーなどがあるネットワークでも利用できる。このため社内からインターネットを介してパソコンを遠隔操作できる。また,通信を暗号強度が高いSSLバージョン3で暗号化している。

 Desktop VPNの遠隔操作は,デスクトップの画面イメージを遠隔操作する側のパソコンへ転送するタイプのもの。よって,操作するファイルを操作する側のパソコンに保存することはない。同社ではDesktop VPNの利用によってファイルをUSBメモリーなどに入れて持ち運ぶ必要がなくなり,情報漏えい対策になるとしている。