マイクロソフトは2007年1月12日、同10日に公開したExcel 2000向けの修正プログラム(セキュリティ更新プログラム)に問題が見つかったことを明らかにした(サポート技術情報)。修正プログラムを適用したExcel 2000では、一部のExcel文書ファイルを開けなくなる。マイクロソフトでは詳細を調査中。現時点での回避策は、Excel 2002/2003あるいはExcel Viewer 2003でファイルを開くこと。

 問題が見つかったのは、「Microsoft Excelの脆弱性により、リモートでコードが実行される (927198) (MS07-002)」のExcel 2000向け修正プログラム。「MS07-002」では、Excel 2002/2003およびExcel Viewer 2003、Office 2004 for Mac、Office v. X for Mac向けの修正プログラムも公開されているが、これらについては問題はない。

 「MS07-002」の修正プログラムを適用したExcel 2000では、Excel(Excel 2000に限らない)で作成した一部のファイルを開けなくなる場合がある。原因は、修正プログラムを適用したExcel 2000では、ファイルに埋め込まれているふりがなを適切に処理できなくなるためだという。開けなくなるのは、日本語や韓国語、中国語で作成されたファイルに限られる模様。

 マイクロソフトは、今回の問題の詳細について調査中。現時点(2007年1月15日朝)では、修正プログラムの改訂版などは公開していない。このため、Excel 2000で開けなくなったファイルを開くには、Excel 2000以外のExcel(Excel 2002/2003あるいはExcel Viewer 2003)を利用する必要がある。Excel Viewer 2003については、マイクロソフトのWebサイトから無償でダウンロードできる(Excel Viewer 2003のダウンロードサイト)。

 問題の詳細が明らかになり次第、マイクロソフトは修正プログラムの改訂版を公開すると考えられる。今回の問題の影響を受けているユーザーは、マイクロソフトのサポート技術情報「931183」セキュリティ情報「MS07-002」のWebページをこまめにチェックしたい。