日本ヒューレット・パッカード(HP)は1月10日、中小企業に向けたx86サーバーの拡販策を発表した。最大のポイントは、エントリー・モデルのサーバーを、期間と台数を限定して半額で販売すること。1プロセサ構成の「ML110」と2プロセサ構成の「ML150」を、2007年にちなんでそれぞれ2007台限定で販売する。

 日本HPでx86サーバー事業を担当する上原宏インダストリ スタンダード サーバ製品本部 本部長は、中小企業のIT化の現状について、「中小企業にもITを積極活用したいというニーズは強いが、実際には導入費用やベンダーからの提案不足などで、思うに任せないというケースが少なくない」と話す。その上で、「中小企業の購買意欲を促進するため、戦略的な値付けのキャンペーンなどを展開していく」と、今回の販促策の意義を強調した。一連の施策により、中小企業向けx86サーバーの売り上げを30%アップさせることが目標という。対象台数は2007台だが、「顧客からの反応次第では、台数を増やすこともあり得る」(上原本部長)。

 半額キャンペーンの対象は、ML110とML150の全モデルと、オプションとして同時購入する内蔵ハードウエア。オプションとして購入できるのは、増設プロセサやメイン・メモリー、ハードディスク・ドライブ、ネットワーク・カードなどだ。

 値引き後の価格例は、ML110の場合、プロセサにCeleron D352、メイン・メモリー512Mバイト、SATAハードディスク80Gバイトの構成で2万7405円。ML150はデュアルコアのXeon 5110を1個、メイン・メモリー512Mバイト、SATAのハードディスク80Gバイトの構成で7万875円など。外付けオプションやOS、ソフトウエアはキャンペーンの対象外となる。

 半額キャンペーンの期間は1月11日から3月29日まで。日本HPのオンライン・ストア「HP Directplus」や電話などで受け付ける。

 このほか日本HPは、中小企業向けの営業体制を強化した。2006年11月から、大企業向け営業部隊の「エース級の人材」(上原本部長)を移して、中小企業向け営業部隊の人員を数10人規模に倍増。中小企業顧客への営業活動やパートナー支援を強化していく。また、主に大企業向け販売で協業しているマイクロソフトと共同で、日本のアプリケーション・ベンダーのパッケージを中小企業に拡販していく。