12月26日に台湾南部で発生した地震の影響(関連記事)で生じた携帯電話各社のローミング・サービス障害は,28日午前までに一部復旧しているものの,利用できない状況や利用しづらい状況が続いている地域・国がある。

 KDDIは,au携帯電話の「グローバルパスポート」(ローミング対応携帯電話を使うサービス)が台湾で音声通話が困難という状況が27日夜に復旧したと発表した。ただし同社広報部によれば,「グローバルエキスパート」(SIMカードを使うサービス)はサービスを提供する170カ国・地域で音声通話を利用できない状況だという(28日10時15分時点)。

 ソフトバンクモバイルは28日,地震による海底ケーブルの切断で発生した国際ローミング・サービスの障害状況を発表した。同日9時までにグアム,サイパン,オマーン,ブルネイ,オランダの5カ国・地域でサービスが復旧。オーストラリア,ニュージーランド,中国,香港,インド,インドネシア,マレーシア,フィリピン,シンガポール,タイ,ルクセンブルクの各国・地域(影響地域)は現在も国際ローミング・サービス(音声とSMS,S!メール,Web閲覧,パケット通信)を利用できないとしている。国際SMSサービスも,影響地域および韓国との間で使えない状況とする。

 NTTドコモは,地震でNTTコミュニケーションズの国際中継ケーブルが故障したため,国際ローミング・サービス「WORLD WING」による音声通話とパケット通信が,一部地域で利用できないか利用しづらい状況にあると発表している。台湾とシンガポールで利用できない状況。またオーストラリア,香港,インド,タイ,サウジアラビア,フィリピン,ベトナム,中国,インドネシア,マレーシア,モルディブ,カタール,ニュージーランド,パキスタン,ラオス,フィジー,ブルネイ,モルドバの18カ国・地域で利用できない可能性があり,状況を確認中である。