トレンドマイクロは12月26日、ワーム「FUJACKS(フジャックス)」の感染被害が拡大していると注意を喚起した。システム管理者は年末年始休暇に入る前に、クライアント・パソコンやサーバーに最新版のパターン・ファイルを適用することと、感染源のサイトへのアクセスを遮断することを実施すべきだ。

 FUJACKSは、トレンドマイクロが公開している“悪意のあるサイト”から実行ファイルをダウンロード/実行などをすると感染。ローカル・ファイルを破壊したり、レジストリ・ファイルを書き換えたりする。すでに数十の国内企業で感染被害が出ているとの情報もある。感染したある企業ではオフィス・ソフトが利用できなくなり、業務が止まる支障が出ているほか、手動でレジストリを修復するために復旧にかなりの手間を要した。

 同社のウイルス対策ソフト「ウイルス・バスター」の最新版パターン・ファイルでは10種類のFUJACKS亜種を駆除できる。しかし、「今後、多くの亜種が該当サイトにアップロードされてくることが推測できる。パターン・ファイルの作成が間に合わない可能性もあるため、システム管理者は従業員が感染源のサイトへアクセスできないように対策してほしい」(広報部)と呼びかけている。