NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は同社のインターネット接続サービス「OCN」が12月25日に10周年を迎えると発表した。

 OCNは,NTTグループとして初めてのベストエフォート型サービス。「通信品質を保証しない代わりに料金が割安」というベストエフォートの概念を日本のユーザーに広めるのに大きな役割を果たした。

 1996年当時,国内の常時接続型のインターネット接続サービスは高額の専用線接続型以外の選択肢がなかった。そうした中でOCNは,128kビット/秒品目を月額3万8000円で開始。一般的な専用線接続型サービスの3分の1以下とした。企業ユーザーなどが常時接続環境に構築する大きなきっかけとなった。

 現在のOCNは,インターネット接続サービスだけでなく,VPN(仮想閉域網)やIP電話など,NTTコムが提供するIP系サービスの代名詞的な存在に姿を変えている。ブロードバンド普及に伴う競争激化などにより,以前ほどの圧倒的な存在感はないものの,ユーザー数は2006年11月末時点で583万契約に到達。NTTコムは「今後も新規事業の立ち上げに力を入れたい」としている。