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【インタビュー】Vistaのタブレット対応で主流はマウスからペン入力へ---ワコム社長に聞く

松元 英樹=日経パソコン 2006/12/22 日経パソコン
山田 正彦社長(右)とコンポーネント統括 統括ジェネラルマネージャーの嘉本秀年 執行役員(左)
山田 正彦社長(右)とコンポーネント統括 統括ジェネラルマネージャーの嘉本秀年 執行役員(左)
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パソコンのディスプレイの裏側に配置する電磁誘導センサー。2000ドット/インチの解像度を持つ
パソコンのディスプレイの裏側に配置する電磁誘導センサー。2000ドット/インチの解像度を持つ
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下の2本が電磁誘導式のペンが内蔵する部品
下の2本が電磁誘導式のペンが内蔵する部品
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 2007年1月に登場するWindows Vistaは、従来別のバージョンで提供していたタブレットPCの機能を標準搭載する(Home Basicエディションを除く)。Vista時代にはタブレット機能がより身近な存在となりそうだ。タブレットの分野では世界85%のシェアを持つというワコムの山田 正彦社長とコンポーネント統括 統括ジェネラルマネージャーの嘉本秀年 執行役員に今後の見通しを聞いた。

■メーカーの視点では現状のタブレット市場をどう見ているか。

山田氏:タブレット製品は80年代からCADや電子出版の分野で使われ始め、90年代に入るとハリウッド映画のCG作成などプロフェッショナル用途に広がりました。2000年以降はブロードバンドの普及やブログの流行もあり、一般のユーザーでもコンテンツを作成する用途が広がっています。絵を描くだけでなく、デジカメのレタッチやゲームの操作などにも使われており、需要は拡大しています。最近では、医療現場で患者に症状を説明するツールとして使うなど新たな用途も広がっています。専用ペンを使ってサインを記入し、筆跡で認証をするといったセキュリティ保護のための使い方もできます。

 地域別に見ると、従来は先進国が中心でしたが、中国やアジア諸国も延びています。特に中国は年間5割くらい伸びています。他のアジア圏も3~4割伸びている。これは米国のCG業界が、中国や香港、台湾に下請けに出しているからです。当社の売り上げ見込みは前年比で20%増の見込みです。

 今後期待できるのは、センサー、制御コントローラー、ペンをパソコンメーカーなどに販売するコンポーネント(部品販売)の分野です。現状で、売り上げに占める比率は4分の1で、主にタブレットPCに使われています。今後は、携帯電話やPDA、情報家電などディスプレイが付いたあらゆる製品への拡大が期待できます。

■先日レノボが発表したタブレットPCはワコムのタブレットを採用した。技術のポイントは。

嘉本氏:当社の電磁誘導方式のペンは、センサーからペンに給電し、センサーで信号を検出するという仕組みをとっており、電池が不要です。1秒間に200回の位置検出をしています。ほかにも256段階の筆圧検出、ペンの傾き補正といった機能もあります。ペンを逆にすると消しゴム機能が使えるといった工夫もあります。

 レノボのタブレットPCでは、電磁誘導方式に抵抗膜を使った感圧式のセンサーを組み合わせて、ペンでも指でも操作できるようにしました。単に2つのセンサーを組み合わせるだけでなく、直射日光下でも画面が見やすいように外光反射を抑える偏光板を組み込んでいます。感圧式センサーの周囲に特殊保護板を備えて、画面をペンで押したときのペコペコ感を低減しています。これらは、従来パソコン用の部品では使われていなかった高度な技術を応用しました。

 電磁誘導方式のペンを使用しているときには、手のひらなどが画面に触れても、感圧式のセンサーが自動的に反応しないようにしています。従来、感圧式センサーで同じことをしようとすると、センサーの感度を落とすしかありませんでした。そうなると相当力を入れてペン入力をしなくてはならなくなります。電磁誘導方式と感圧式を組み合わせることで、軽いタッチのペン操作と指で操作できる便利さが両立できたのです。

 電磁誘導方式のみ、あるいは電磁誘導と抵抗膜を組み合わせた場合でも、同一の制御チップとデバイスドライバーで動作するようにしており、メーカーが製品に採用しやすいような仕組みとしています。

■タブレット機能を搭載するWindows Vistaへの期待は。

山田氏:我々の観点からWindows Vistaを見ると、タブレットのペン機能を進化させてOSの標準機能としたことが最も大きいと考えています。パソコンの使われ方は変化しつつあり、ブログなどでユーザーが発信するようになってきました。マウスは、基本的に選んで押すというコマンドをするための機器。コンテンツを作り出すためには、より表現力のあるインタフェースが必要となります。Windows Vistaはペン機能で新しい要望に応えたといえるでしょう。

 Vistaは手書きメモを作成できるアプリケーション「Windows Journal」が付属、手書き認識の学習機能、ジェスチャーでコピーなどの操作ができる機能も搭載します。OfficeやOutlookなどもペン入力に対応し、Windows上のすべてのアプリケーションでペンが使えるようになります。例えば、アプリケーションの一部分をペンで囲って切り取り、メールに貼り付けて送る、といった操作がペン1本で実現できるようになります。

 2007年度でタブレット機能を備えたWindows Vistaの出荷本数は全世界で9000万本になると見られています。Vista前とVista後では、ペンを使える環境が大きく変わります。

 今回、マイクロソフトがVistaの機能を選択できるようにしたのは、ネット経由でOSやアプリケーションの機能を提供する時代への布石だと考えています。例えば、中国などでは(海賊版の問題があるため)パッケージ販売ではマイクロソフトが儲からない。課金制度にすれば、料金を払わないユーザーに対しては利用を停止できる。

 もしそうなれば、ブラウザーさえ利用できれば、ユーザーが使う機器がいろいろな機能を備える必要がなくなってくる。いわゆるシンクライアントです。持って歩く機器は薄く軽くなっていく。そのときに最後に残るのはユーザーインタフェース。我々はディスプレイ上に書いていて違和感を感じない、紙と鉛筆の使い勝手を実現していきます。

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